こんにちわ

今日は念願のテレコンを導入しましたので、そのファーストレビューをしたいと思います。
試す組み合わせは、XF100-400mm with XF1.4X TC となります。散々悩みましたが、2倍の方は今回買いませんでした。

とりあえず、下記写真はトリミングして部分拡大した後ですが、運良くカワセミを捉えましたのでそれから。

 
X10T01225-0
610x834 pixel timing

私の未熟な腕もあると思いますが、1.4倍にしたXF100-400mmで撮る16MPのカメラで、だいたい10m程度離れた距離で撮るクオリティっていうのは、こんな感じじゃないでしょうか。
と言うより、トリミングすることでようやくカワセミではなく後ろの草にピントが抜けたんじゃないかとわかったレベルとでも言いますか。腕もまだまだなのか、X-T10のピント後ろ抜け病が発動したのか、む〜んってな感じです。チャンスは一瞬だった偶然の発見なだけにちょっと悔しい。

撮影時の状況をざっくり絵で描くとこんな感じ。被写体は沼池の中洲、結構遠く10mm近くはありました。

8

XF100-400mmに取り付けると(609mm F4.5-5.6 × 1.4倍)、35mm 換算 望遠端は853mm、明るさは1段落ちて F6.3-8 となり、トリミングする前の状態だと、下写真のような状態になりました。400×1.4=560mm、FUJIFILM のAPS-Cの場合には1.52倍とチョイ端数がありますのでレンズ560mm×1.52APS-C倍率=840mmではなくて実質の35mm換算では853mmとなります。

X10T01223
FUJIFILM X-T10 XF100-400mmF4.5-5.6R_LM_OIS_WR + 1.4x sspd:1/1000 F8 ISO3200 Astia COL:+1 AWB 望遠端 DR:100% / H-Tn:+2 S-Tn:+1 SH:-2 : 3264x4896 pixel (ORG)

これが撮ったままの状態でトリミングなしのカワセミの大きさです。もっとも双眼鏡を使わなければ池の中洲にカワセミがいるなんて、普通の裸眼では言われなければ、予め探すモードの目になっていなければ気がつかない小さなレベル。1.4倍した換算800mmクラスで捕らえられてもこのサイズですからね、先日こっそり揚げたカモの写真が実は1.4倍なのですが、その時の距離の2倍以上はある感じの遠さでしたから、見え方も違うのは当然です。

X10T01223-0
1,567x2,257 Triming

こちらは少しだけ広くトリミング。これくらいの画素数だと、微差なピンズレも意識せず見られる限界でしょうか。ムーン、やっぱり悔しい。

使った双眼鏡がそこそこ良いものなので、その見え方の方が、X-T10のEVFの見え方より若干大きく見えていました(PROSTAFF 7s 8x30)、両方ともメガネかけてみていますが、双眼鏡の視度調整の方が相性が良いのか、X-T10の見えている範囲より若干カワセミは大きく見えていました。
やはり10mくらいある先を撮影し、それを大きく撮りたいと思っても、800mm程度では足らず、1000mmが欲しいところかもしれません。トリミングするにしても、X-T10の16MPでは「きめ細かさ」が物足りません。このあたりは16MPのセンサーの限界でしょうか。これがX-T2になった時の24MPセンサーになれば期待できそうなところであり、トリミング耐性と連写ブースト、AF-Cの強化と相まって俄然楽しみなところとなります。

XF1.4XTCにおける画質の低下はこのトリミング耐性を除外して考えるべきでしょう。だから1.4程度ではよく分からないっていうところ正直な感想でして、難しいところです。

6〜7m程度まで近づける対象の場合には結構クリアに移ります。
元のXF1.4XTCをつける前の状態と素人目にはさほど変わらない感じです。
しかし、1段分暗くなるため、連写するときにISOが上がる傾向になるため、精彩さは消えている気がします。
そしてそのためにピント合わせもシビアになっているようで、特にXF100-400mmの望遠端ではプリAFを使っていても合わせにくくなってきます。
まぁ、そもそも手で持てる限界を超えてきているのでは、という考え方もあり、本来なら1.4xの望遠端はMFできっちりピーキング利用で追い込むべきものなのかもしれません。

XF14XTC


X-T2のAF-Cクラスになれば変わりますかね?あと10日間で発売になるようですからちょっと興味あります。ただし、X-A3で液晶のタッチ対応なんかもしてきていますので、フラッシュ内蔵で軽量を求める人にはもう1年待ってX-T10後継がどうなるかを見てからの方が良いと思います。

私はX-T2の精度が上がったとされるAF-Cの連写、最悪でも4Kによる記録からの切り出しに興味を抱いているので、一応予約・宣言はしておきました。

X10T01215
FUJIFILM X-T10 XF100-400mmF4.5-5.6R_LM_OIS_WR + 1.4x sspd:1/1600 F8 ISO3200 Astia COL:+1 AWB Shutter speed priority AE DR:100% / H-Tn:+2 S-Tn:+1 SH:-2

別なショット。上のトンボは少し精彩感に欠けていますが。下の方はそれほどでもありません。
やはり、微妙にピントが合っていない感じもします。
レンズの後ピンとかあるのかな、近いうちにカメラと一緒に持って行って調べてもらおうかな、とも思います。

X10T01214
FUJIFILM X-T10 XF100-400mmF4.5-5.6R_LM_OIS_WR + 1.4x sspd:1/1000 F8 ISO3200 Astia COL:+1 AWB Shutter speed priority AE DR:100% / H-Tn:+2 S-Tn:+1 SH:-2

ただしMFできっちり目にピンを取りに行っていないので、なんとも歯がゆい感じになっています。

もう少し撮ってみます。

X10T01230
FUJIFILM X-T10 XF100-400mmF4.5-5.6R_LM_OIS_WR + 1.4x sspd:1/1000 F8 ISO2500 Astia COL:+1 AWB Shutter speed priority AE DR:100% / H-Tn:+2 S-Tn:+1 SH:-2

こちらも上のツーショットの距離はやや引き気味で撮ったものに対し、下の写真は「ほぼ」望遠端で撮影したもの。上は7割程度の引きで(580mm付近)で撮影したものです。

X10T01228
FUJIFILM X-T10 XF100-400mmF4.5-5.6R_LM_OIS_WR + 1.4x sspd:1/1600 F8 ISO3200 Astia COL:+1 AWB Manual DR:100% / H-Tn:+2 S-Tn:+1 SH:-2

XF100-400mmで野外撮影する際には「付けっ放しにしておきたい」ものですから、付け替えてどうこうっていうのは試せなかったのでちょい曖昧な感じの書き方で申し訳ないです。

とりあえず、XF1.4XTCの感想としましては、曇りの日でもXF100-400mmで使う分にはなんとか1/1000sクラスの連写に使える、ということです。

が、最大の望遠端でのピント合わせは結構シビアで難しく、背面液晶では撮れていると思っても、実際は・・・みたいなことにもなっているんで、MFの拡大だけでもチョット不安な場合には現地でiPadみたいなもっと大きいモニターや再生環境を使って常に確認するくらいの追い込む練習をしないとダメそうです。まあ、簡単な転送はWIFIがありますからそこは良いですよね。
または手持ちではなく三脚を利用しキチっとしたレリーズケーブル撮影をしなければ解像感を感じられるレベルまでのピント合わせは厳しいかもしれません。今回は完全に手持ちの状態でしてX-T10にグリップをつけ、十字キーの右と下のボタン機能を誤動作防止のために無効にすることまでは事前に準備してカワセミ達を捉えました。

今日の段階では、XF100-400mm自身または1.4x倍にした時にようやくわかるのかもしれない前ピン後ピンずれの疑惑も浮上してきているので明確な結論はまた後日にしようかとも思います。

ただし、1.4倍の大きさがどれくらい変わるのかのイメージは、下写真で用意してみました。
これは自宅の部屋内から窓越しに撮った月のXF1.4TCの有無比較、三脚は泥が完全に取れてなく汚れていたので、諦めて室内には持ち込まずプルプルの手持ち撮影です(笑)

X10T6627
(1.4xあり)

上のこちらがありで・・・

X10T6633
(なし)

こちらが無し。手持ちで結構適当に撮ったので、サイズの感覚だけと考えてください。
そんなに変わらん?てな具合なのが、1.4倍。

気持ち変わるなぁとも思いますが、でも、もちろん、その分スピードも確保できず、AFも合わせにくくなって気難しさも増えます。
っていうことなので、結論から言うと、1.4x倍がやっぱり限界で、これ以上はもっともっと明るい望遠レンズが無いとダメっもしくは高ISO撮影に適したボディがないとダメ、っていうことになります。

でもXF100-400mmですらでかくて高い。これ以上を望んだら、そもそもフルサイズでやればいいんじゃ、ってなりそうです。
もしくは。もうここはいっそのこと、フィールドスコープやBORG。とりわけ、その中でも明るいフローライトやEDをふんだんに使っているやつを小さなセンサーのピクセル数が高いカメラと組み合わせる仕組みの方がシステムを構築しやすそうです。つまりまだ超望遠が必要な野鳥撮影にはX-T10とXF100-400mm w/ XF1.4XTCでは荷が重く、確実に近場でも逃げない食事中のヒヨドリや大きなサギレベルくらいがX-T10、かつ素人に向いてる対象ってことです。
まぁ、もしくは、BORGやサードパーティレンズ(シグマやタムロン)のニコンマウントをXマウントのボディでもAFで使えるアダプタとか出てくれれば、X-T10でも多少は、という感じです。
そもそも連写性能を落として割り切ったモデルでもありますから、X-10の限界はココなのかもしれません。

今後のことを考えると、超望遠の「野鳥」と5倍近い撮影ができるマクロレンズでの「昆虫」周りのシーン、この辺りを柔軟な売り方に変えていってくれると素人カメラが趣味にハマっていけるので嬉しいんですけどね。
X-T10ではここから先、1/100s以下で撮れる静止物に近い被写体をメインとする2倍のテレコンで割り切るか、1.4倍でにわかな連写レベルで行くか、まだ見ぬもっと明るい超望遠レンズ or MFでアダプタ利用にするか、という選択肢でしょうか。
レンズ資産を活かすなら、高ISOなボディとなるX-Pro2やX-T2などの最新機種への移行で対応していくか、を迫られる使い方となりそうです。
スナップメインにしていくなら、X-T10にはフラッシュもあるし軽量なので、十二分な威力があります。
だからこそ、その範囲を超えるのはそもそも「使い方が違う」になるのかもしれません。

(ここからは余談)

せっかくX-T2といういい良さげなボディが新しくできたんだから、例えば、ニコンマウントをAFで使えるようにする、とかしてくれるだけでも、嬉しい。そうすればシグマの超望遠とかに手を出せます。

・・・実は最近の小さなセンサー周り(NIKON1とかQ)を搭載したミラーレスカメラが縮小傾向にあるのでFUJIFILMのAPS-Cで望遠にも配慮しておくのはフルサイズより拡大の利があるだけに有利なのではないかとも思います。何せお手軽超倍率な超望遠世界が消滅するかもしれませんから。
もし今度のフォトキナとかで Q や Nikon1の関連に何も動きがなければ、もう iPhoneや1インチコンデジなどに追い詰められ、消えていく市場・・・が確定となるかもしれません。

更に、実はNikon1にはシグマの超望遠レンズがFT−1のアダプタ経由で接続できないものが増えてきていたりします(新しいNikon1のモデルになればなるほど大人の事情で対応不可にされているよう、せっかくトリミング耐性のできる高解像度20MPセンサーとか持っているのに・・・)。

BORGやフィールドスコープとの接続は「簡単」に構築できません。
画質的にはBORGの最高峰あたりがとても良いのですが、いかんせんシステム一式が高く、嵩張るし、手持ちに向いていません。
それだったら、シグマやタムロンの600mmクラスを安価なマウントアダプタで組み合わせた方がシステム構築面も持ち運び面も手軽で、しかも安価に構築できちゃいます。
もちろん、明るさ・シャッタースピードを意識すれば上限はキリありませんが。

この辺、なんとかならんもんかなあ・・・と思っております。
無理に自社でレンズを揃えなくても、そろそろいいんじゃないかと思うんです。結構いいレンズ揃ったじゃないですか。
このままではX-T2の連写性能やAF-Cの機能向上がもったいないです。
他社製の望遠レンズ、とりわけ1000mmクラス以上へのAF対策を是非ともお願いします。
空気遠近による霞の問題がきっと出るとは思いますが、新しい24MP系センサーのみに、とか限定した対応にして克服をしていけばいいんじゃないかな、と思います。

照準器と多少の目クラで連写で追えるようになれれば、このAPS-Cでの牙城も、かなり有利ですよ、1.5倍の意味が残りますから。