こんにちわ

ここ最近気になって眠れなくなっているカメラ、それはSONYのα7sIIIです。

まぁ、ここ数回、α7sIIIの話ばかりしているので、皆さんもわかってるとは思われますが(笑)

このα7sIIIへの皆さんの認識は下記ではないかと思われます。
  • 高感度で夜の景色を昼に変える恐ろしさをもつカメラ
  • 4Kの長時間撮影がようやく出来る本格的な動画特化型カメラ
  • 縮小表示が可能なEVF、バリアンな背面液晶、メニュー体系の一新、などなどのインタフェースで最先端を行く装備
  • 業界をリードするオートフォーカス性能

α7sIIIの説明で普通のYOUTUBERが声を荒げて説明するのはこの辺ですかね。
 
そういう意味で分かりやすいし伝えやすい部分なので間違っていないと思います。
前回出した「素人」目線でわかる動画を参考にしてもらえれば、写真に向き合っていない人が目につくポイントっていうのを簡単に理解できると思います。

しかし、私がこのカメラに興味を抱いたのは別の新機能で、以下のところです。
  • HEIF (High Efficiency Image File Format)への対応、保存ができる点
  • それに付随して、Creative なんちゃらというFUJIFILMで言うフイルムシミュレーションみたいな色のプリセットがリニューアルされた点

ココです。HEIFとクリエイティブルックに着目している人がどれくらい出てくるかな?と最近のblogなどを色々みてきましたけど、ほんの僅かですね。
 
みんな気がついていないようです、SONYの本気の革命に。

 * * *

さて、クリエイティブルックの話も混ぜながら、なぜHEIFに関心を寄せているか、の深掘りをします。

プレスリリースや、Webに記載されている内容を見ている限り、α7sIIIのHEIF対応は、まだまだ不完全な実装に感じられます。
しかしながら、これは革命です。
ようやくiPhoneに追いつけの、その新時代の一眼カメラが登場したのです。

そもそも、『HEIF』とは何なのか?からお話ししたいと思います。

  1. 読み方は『ヒーフ』。牛みたいな読み方ですけど濁点ないです(笑)
  2. 簡単に言うとこれからの時代のJPEG。新しいファイル形式です
  3. 最大16bitで表現できます(JPEGは8bitまで)
  4. クロップ情報を残せるのでオリジナルを壊さずにトリミングや回転して画面に表示できます
  5. アニメーションを表示でき、かつ透明色をサポートしています(PNGやGIFの代わりになる)
  6. 実は音声も同時に残せます
  7. JPEGの半分くらいになる程の圧縮効率の良さを持っています


まず、最近のカメラはα7RIVに代表されるように、ファイルサイズが肥大化しています。コレが軽減されます。
次に8bit記録の撮って出し記録の呪縛から、ようやく抜け出すことができます。
劣化なくトリミングができます
そして、この規格は MacOS high SierraやiOS11、つまり2年くらい前のApple環境から実装されているものだと言うのがポイント。

知らない人は、アップルてめんどくさい独自のフォーマットで写真を保存するよね、JPEGに変換しなきゃいけないじゃん、めんどくさー、なんて思っているでしょうね。
実はEOS-1D X Mark IIIでもHEIF対応していたようなんですけど皆さんRAWばかりに目がいっているので興味をもった方って本当に少ないようです。
圧縮率がいいけど使い勝手の悪いファイル形式?程度にしか思われていないのでしょう。

でも、iPhoneのLivePhotoの『1秒ほど動く写真』とか、Retinaディスプレイで写真を見ると「なんか色が綺麗でいいね」みたいに思ってた人は結構いるんじゃないかな?
て思いますよ。HEIF形式のファイルと気がつかず。

一眼カメラでコレらができないのは何故かなあ?って、ずっと思ってました。


HEIF対応のiOS11やhigh Sierraが
でたのなんか随分と前のことですよ!?
 

で、多分、まだ不完全な形でしょうけど、実はα7sIIIで、ようやく対応の一歩を踏み出したわけです。

コレが私がα7sIIIに着目しているところなのです。

先の3つ、実は「撮って出し」で「その場で色を決めて後工程に頼らない」ようにしている自分の感性を磨くスタイルにとても相性が良いのです。

RAWを触らないから時間が有効活用出来る、家のPCのSSDのディスクスペースも圧迫しない(うちは5TBのSSD環境)、と、撮って出し派にはHEIFの魅力はかなりあります。
しかしながら、JPEGでは色の再現性や色を決め打ちするダイナミックレンジにおいてはRAW現像に勝れませんでした。


何せ、今までの撮って出しJPEGは、
8bitでの記録ですから!
 

そうなんです。
JPEGっていうのは、「8bitでの記録」(RGB各色なので24bitカラーとも言う)なんです。
 
10bit以上のRAWデータから色を調整されて吐き出されるJPEGでも、8bitです。
しかも撮って出しというのは、インスタントでカメラが自動で、これだ!っと大抵40〜60%程度の色の情報の中間を狙って吐き出しているわけで、RAWで思い通りの色としてねらった8bitのカラーバランスには勝ちようがないのです。
さらにJPEG撮って出しはカメラの色バランスの「癖」に左右されるので、撮って出し派の私も、コレばっかりは我慢するしかありません。
(まぁその代わりレンズ補正とか色々便利なところを肩代わりしてくれるメリットもあります)。

XPRO3_8bitの限界
FUJIFILM  X-Pro3  XF60mmF2.4RMacro  sspd:1/60  F10  ISO3200   Classic Chrome  COL:+1 medium high  WB:Kelvin   DR:200%  EV:-0.67  / H-Tn:+1 medium hard  S-Tn:-2 soft  SH:-2  
#出ているようで出ていない色

もちあげ
#PhotoShopで触っても限界はある

そこで撮って出し派で撮る際に気になる、つまり重要になるのは、ホワイトバランスとカラープリセットなわけでした。
コレが、メーカーによってクセがあるわけです。

FUJIFILM のX-Pro3などに搭載されているフイルムシミュレーションが、まさにその代表です。
 
JPEGの定義である8bitの色制約の中で、(時にはRGBよりも狭い色域範囲のCMYKのカラーを意識して)写真の良さを「ある理想」に近づけるカラープリセット。
これって、ものすごい技術!と思うわけなんですけど、実は今世の中で目にし始めている「RGBの今時の色表現」と比べると見劣りしてきています。
すなわち4K HDRなクオリティや何億色もの色を再現できるモニタが広まってきた今、この8bitの目線では結構な確率で「暗部を潰し」、「微妙な白が白でなく」、「グラデーションは飛んでいたり」しています。


 まぁ、むしろそれを活かして伸ばす形で
 私は自分の写真の色を作ってきたわけで
 そんな経緯で『劇画ベルビア』などの
 私のカラーが生まれているわけです。
 

XPRO3_劇画ベルビア
FUJIFILM  X-T30   XF27mmF2.8  sspd:1/120  F4  ISO320    劇画 Velvia  
#暗部をあえて潰してメリハリをつける「劇画ベルビア」という撮って出しの色加工

しかし、動画だったり、数秒でも動くもの、がアート性を放ってくるようになると、今の8bitではそろそろ限界にきています。
静止画なら、大きい画面で見ない限り、またはプリント物相手でも大きく引き伸ばして印刷したものを間近でみない限り(もっとも200線印刷以上でも間近で見れば単なる点猫ですが)、8bitで十分でしょう。

X-Pro3_暗部は潰れ気味
FUJIFILM  X-Pro3   Touit 1.8/32 sspd:1/60  F16  ISO200   Classic Negative  COL:0 normal  AWB  EV:-0.33   / H-Tn:+1 medium hard  S-Tn:0 normal  SH:0  
#暗部はすぐ潰れる

静止画なら潰れてても、8bitでもそれほど気にならないのですが・・・
動くものだとそうはいかない。
 


 暗闇の中に僅かにある動き、
それが色で僅かでも差がある
 だけで脳が「そこに何かある」、
 と意識し、視線がそこに集中
 してしまいます。
 
 

だからこそ、今後のカメラはダイナミックレンジというか、「色域の再現率」が重要になり、それはすなわち、暗い中のグラデーションだったり、色々な「白」の表現力だったりします。

XPRO3_GalaxyBlack
FUJIFILM  X-Pro3   XF56mmF1.2_R_APD  sspd:1/1700  F2  ISO400  GalaxyBlack
#実はモノクロ でごまかしてはいるが、白がちゃんと出し切れていない時の「逃げ」とも言える

さて、前置きが長くなりましたが、まだ見ていない中での推測ですが、新しくなったクリエイティブ『ルック』というα7sIIIの機能、コレが、10bitのHEIF記録と相性が良いのではないかと想像してワクワクしています。

より暗いところの色を残せるような調整や微妙な『白』、特に「エアリー風」な淡い明るい色表現が「さらに綺麗でなだらかな色合い」になるのではないかと思います。


 今までのα7RIV にあるクリエイティブ
 「スタイル」は、なんかケバい調整しか
 できない感じでしたし、どうにも
 微妙です。広いダイナミックレンジ
を操れるクリエイティブルック
なのであればリニューアル大歓迎!
 

今はピクチャープロファイルとホワイトバランスを触って色を作ろうにも、なんか好みの色が出てこない。まぁそもそもそう言う目的のものじゃないしね、あれ。
だから、SONYでは自分が観たい、欲しい色が出せなくて困ってたのです。
X-Pro3やX-T30だと、暗部よりの好みの色が出せるので重宝します。明部寄りのは出せないのでエアリー系のモノはかなり厳しいですが。

・・・長くなりましたが、今後はX-Pro3 みたいにスタイル・みてくれがどんなにカッコが良いカメラが出てこようとも、またはとてもスペック的な仕様・機能が満載で、8K記録対応!みたいな形で技術の凄さを謳うようなカメラが登場したとしても・・・どうなんですかね。

まずは、色の再現力が先でしょう、と思っています。

先ずは結果として静止画なら10bit以上のHEIF形式でどう描き出せるか、HDRの今まで見えなかった白を出せるかどうかが全てになるんじゃないかな?
そんな時代に突入しそうです。
もっというと、静止画の枠からはみ出るそのHEIFの良さをどこまで使いこなせているか?っていうところで「メーカーの色に対する姿勢」がわかってしまう、そんな時代の節目に来たと言う感じです。
 

 これがα7sIIIで「SONYがやった革命」
 で新しいスタンダードあるわけです。
 

表向きは「15ストップ(15段)」とか幅広い「ダイナミックレンジ」だとか、4:2:2 とか、16bit外部記録だ、とか、色んなことを書いていますけどね。

簡単には新時代の色域の記録が卒なくできるようになった、世の中の新スタンダードなカメラですよ! 幅広い色域に対応できないカメラは、もう旧いですよ〜。
α7sIIIくらいの色域記録ができるのが、もうスタンダード、皆さん古い色域のままで大丈夫? と暗に示してしまったワケなのです。

これからは色域の広いHEIFの良さを台無しにしてしまう、色域の狭いJPEGへのダウンコンバートには終わりを告げ、もっと言うと、そろそろJPEGの時代すらオサラバしましょう。
JPEGなんて、旧時代のフォーマット、もうそろそろ過去に追いやりましょう。
 
X-PR¥ro3_今までのはもう詰み
FUJIFILM  X-Pro3   XF60mmF2.4RMacro  sspd:1/60  F4.5  ISO1250  COL:0 normal  Adv.Miniature  AWB   DR:100%    / H-Tn:0 normal  S-Tn:0 normal  SH:0  
#詰むのは間近

でも、写真好きの人間の目は、「どこまでついていけるでしょうか」ね?(笑)
私も不安。

なにせ、今の若い人たちは、若い時からHDR表現可能なRetinaディスプレイ環境で育っています。2020年のiMacからはPCのモニタ自体でHDRの色表現まで可能になった時代です。
もう若い人が見ている世界の色域と、オールドが見えている世界の色域は、差があって、色に対する見え方の感覚も違うのかもしれません。

4K60pのスピードでないとカクカクする、とか言う話も聴くくらいですしね・・・。
まぁ、ゲームじゃ1秒あたり60フレームでの判定や動きは当たり前なので、そりゃそうか。

ふと、思い出しました。
昔お世話になってた先生が、「歳を取ると青のグラデーションの区別が弱くなる」って話していました。
真偽はどうか判りませんが、普段からHDRや10bitの色域を見慣れてるかどうかで、色に対する感受性の差が出てくるのは間違いないでしょうね。
なにせ、今の若者は新聞や本というCMYKの世界ではなく、タブレットやモニタ、HDR 4Kのテレビで世界の記録を見始めているのですから。